監督に肩の痛みを言えないときに考えたいこと

投げると肩が痛い。

でも、監督には言いにくい。
チームに迷惑をかけたくない。
レギュラーを外されたくない。
弱いと思われたくない。

そう感じて、
肩の痛みを我慢してしまう選手は少なくありません。

特に、試合が近い時期や、
大事な大会の前、
チーム内で競争がある時期には、
痛みを言い出すこと自体が
とても難しく感じることがあります。

ただ、肩の痛みは、
我慢していれば必ず良くなるものではありません。

大切なのは、
痛みを隠すことではなく、
今の肩の状態をどう整理するかです。

この記事では、
監督に肩の痛みを言えないときに、
どのように考えればよいかを整理していきます。

痛みを言えないのは弱いからではない

肩が痛いのに言えない。

そういうとき、
選手本人はどこかで、
「自分が弱いから言えないのではないか」
と感じてしまうことがあります。

でも、痛みを言えないのは、
弱いからとは限りません。

チームの中での立場。
試合に出たい気持ち。
監督やコーチの期待。
親への申し訳なさ。
仲間に迷惑をかけたくない気持ち。

こうしたものが重なると、
痛みを伝えることは
簡単ではなくなります。

特に投球障害では、
「少し痛いくらいなら投げられる」
という状態もあります。

そのため、
本人も周りも、
どこまでが我慢できる痛みで、
どこからが注意すべき痛みなのか、
判断しにくくなります。

だからこそ、
痛みを言えない自分を責める必要はありません。

まずは、
「言えないほど悩んでいる」
ということ自体が、
すでに大切なサインだと考えてよいと思います。

投げられることと大丈夫なことは同じではない

肩が痛くても、
投げられることはあります。

全力でなければ投げられる。
試合中は痛みを忘れる。
アップ中は痛いけれど、投げ始めると少し楽になる。
投げた後に痛みが強くなる。

このような状態では、
本人も周りも、
「まだ大丈夫なのではないか」
と考えやすくなります。

しかし、投げられることと、
肩が大丈夫なことは同じではありません。

投球中に何とか投げられていても、
投げた後に痛みが残る。
翌日まで痛みが続く。
以前より力が入りにくい。
投げることへの怖さが強くなっている。

このような変化がある場合、
肩はすでに無理をしている可能性があります。

特に投球では、
痛みだけでなく、
投げた後の反応を見ることが大切です。

投げている最中だけを見るのではなく、
投げた後に肩がどうなるのか。
翌日にどう感じるのか。
日常生活に影響があるのか。

そこまで含めて、
今の肩の状態を整理する必要があります。

関連記事:
投げると肩が痛いときは休むべき?迷うときに考えたいこと

痛みを伝えることはチームに迷惑をかけることではない

肩の痛みを伝えると、
チームに迷惑をかけるのではないか。

そう感じる選手も多いと思います。

特にピッチャーの場合、
自分が投げられないことで、
チームの予定が変わることもあります。

そのため、
「自分さえ我慢すればいい」
と考えてしまうことがあります。

でも、痛みを伝えることは、
チームに迷惑をかけることではありません。

むしろ、
状態を隠したまま無理を続けることで、
結果的に長く投げられなくなることもあります。

早めに伝えることで、
練習量を調整できるかもしれません。
投球数を減らせるかもしれません。
別の役割に変えられるかもしれません。
一度状態を確認する時間を作れるかもしれません。

痛みを伝えることは、
「休ませてください」と同じ意味ではありません。

今の状態を知ってもらい、
どう進めるかを一緒に考えるためのきっかけです。

肩の痛みを隠すことが、
必ずしも責任感とは限りません。

本当に長く投げ続けたいなら、
今の肩の状態を伝えることも、
大切な行動の一つです。

伝えるときは痛みの強さだけでなく経過を伝える

監督に肩の痛みを伝えるとき、
「肩が痛いです」
だけでは、相手も判断しにくいことがあります。

大切なのは、
痛みの強さだけでなく、
どのような経過なのかを伝えることです。

たとえば、

いつから痛いのか。
どの動きで痛いのか。
投げ始めから痛いのか。
投げた後に痛いのか。
翌日まで痛みが残るのか。
日常生活でも痛いのか。
前より強くなっているのか。
投げることへの怖さがあるのか。

このように整理して伝えると、
単に「痛い」と言うよりも、
状態が伝わりやすくなります。

痛みを伝えることが苦手な場合は、
いきなり全部を説明しようとしなくても大丈夫です。

まずは、

「最近、投げた後に肩の痛みが残ります」
「前より痛みが強くなっています」
「投げるのが少し怖くなっています」
「一度、肩の状態を確認したいです」

このくらいでも十分です。

大切なのは、
我慢するか、全部休むかの二択にしないことです。

今の状態を共有して、
どう調整するかを考えることが大切です。

保護者に先に相談してもいい

監督に直接言いにくい場合は、
まず保護者に相談してもよいと思います。

選手本人だけで抱えていると、
痛みの判断は難しくなります。

「これくらいなら言わなくていいか」
「怒られるかもしれない」
「大げさだと思われるかもしれない」

そう考えているうちに、
言うタイミングを逃してしまうことがあります。

保護者に先に話すことで、
状態を整理しやすくなります。

いつから痛いのか。
どのくらい続いているのか。
投げた後にどうなるのか。
日常生活ではどうか。
病院や専門家に相談した方がよいのか。

こうしたことを一緒に整理できます。

特に成長期の選手では、
本人が痛みをうまく説明できないこともあります。

そのため、
保護者が間に入ることで、
監督やコーチにも伝えやすくなることがあります。

痛みを一人で抱え込まないこと。
これはとても大切です。

関連記事:
成長期で肩が痛いときに考えたいこと

監督に言うことは「やめたい」という意味ではない

肩が痛いと伝えると、
「やる気がないと思われるのではないか」
と不安になることがあります。

でも、痛みを伝えることは、
野球をやめたいという意味ではありません。

むしろ、
長く続けたいからこそ、
今の状態を整理する必要があります。

本当に野球を続けたい。
もっと良くなりたい。
また安心して投げたい。

そう思うからこそ、
痛みをそのままにしないことが大切です。

痛みを伝えることは、
逃げることではありません。

今の肩と向き合うことです。

もちろん、
伝えたからといって、
すべてがすぐに解決するわけではありません。

でも、伝えなければ、
周りは今の肩の状態に気づけません。

痛みを隠したまま投げ続けるよりも、
まずは状態を共有する。
そのうえで、どう進めるかを考える。

その方が、
結果的に野球を長く続けやすくなることもあります。

痛みを言えない環境そのものも見直したい

選手が痛みを言えない背景には、
本人の性格だけでなく、
チームの雰囲気が関係していることもあります。

痛いと言いにくい。
休むと責められる。
我慢することが当たり前になっている。
痛みを言うと評価が下がる気がする。

このような環境では、
選手は痛みを隠しやすくなります。

もちろん、
すぐに環境を変えることは難しいかもしれません。

ただ、
痛みを言えない状態が続くと、
肩の問題が大きくなる前に気づきにくくなります。

選手にとって大切なのは、
痛みを我慢することではなく、
自分の体の変化に気づけることです。

指導者にとっても、
痛みを早めに伝えてもらえる方が、
練習や起用の調整をしやすくなります。

痛みを言えることは、
チームにとっても悪いことではありません。

痛みを言いやすい環境は、
選手を甘やかすことではなく、
長くプレーするための土台になると思います。

ここまでのまとめ

監督に肩の痛みを言えないとき、
選手はたくさんの不安を抱えています。

チームに迷惑をかけたくない。
試合に出たい。
評価を下げたくない。
弱いと思われたくない。

そうした気持ちがあるからこそ、
痛みを隠してしまうことがあります。

でも、痛みを言えないことは、
弱さではありません。

大切なのは、
痛みを我慢し続けることではなく、
今の肩の状態を整理することです。

投げられるから大丈夫、
痛いからすぐ休む、
という単純な判断ではなく、
投げた後の反応や翌日の状態まで含めて考えることが大切です。

監督に直接言いにくい場合は、
まず保護者に相談してもよいと思います。

痛みを伝えることは、
野球をやめたいという意味ではありません。

長く投げ続けるために、
今の肩と向き合うための一歩です。

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